これは、ある1人の男性の話です。
彼は若い頃、実家の白い壁を見つめながら毎日ため息をつきながら過ごしていました。
朝に起きたり、昼に起きたり、不健康な生活リズムを繰り返しながら一日の大半をネットサーフィンと漫画に費やし、親を避けるように息を潜めながら過ごす毎日。
たまに外に出ることはあっても、夢遊病者のようにうろつきまわり、ダラダラと時間を過ごしては帰ってくる。
お金の不安があるので、ほとんど何も買うことなく、毎日将来への不安を抱えながら就寝につく。
「僕は一生ひきこもったまま人生が終わるのだろうか・・・・」
テレビにうつるタレントが日々成長していく姿を見ては、周囲から取り残された彼は、そう呟くのでした。
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