「助けてほしい」

どうしてこの一言を
家族や友人に言えないんだろう。

「ゔぅ...」 

これで何発目だろうか。
また鳩尾を社長に殴られた。

低い呻き声を上げながら
僕は倒れ込む。

時代は令和。
暴力はご法度の時代だ。

だから、傷がバレるような
顔を殴ることはない。

陰湿だ。

いつからかこんな、
昭和にタイムスリップしたかのような
パワハラを受けるようになっていた。
次々と消える社員...
入社当初からこんな、
時代知らずのパワハラが
あったわけではない。

殴る蹴るという
暴行が始まったのは最近だ。

そう。社員が
”僕だけ”になったごく最近のこと。


この会社には累計10人ほどの
スタッフがいた。

しかし、1年前から徐々に
鬱やら低賃金やらで消えていったのだ。

結果2ヶ月前の時点では
僕含め3人の社員が残っていた。

しかし今、この会社には
僕ただ1人しかいない。


なぜか?


世の”普通の会社”で働く人には
信じられない話かもしれないが、

その2人の社員の親が

「辞めさせます」

と直接事務所を訪れ、
息子(社員)を連れていったのだ。


睡眠をするなという命令、
度重なる人格否定、
低賃金に見合わない業務、

そんな暴行以外のパワハラが
横行していたんだから親が心配になるのもわかる。


ただ、


「こんなことがあるんだ...」

と衝撃的な光景だった。



でも、僕は辞めることも
逃げることもできなかった。 

会社を抜けることが、
「パワハラを続ける社長に負ける」
ことになると思っていたから。
暴行...暴言...そして精神の疲弊
誰もいないアパートの一室を
借りただけの事務所。

「お前殺すぞ」

そんな怒号が鳴り響いた。


また僕が仕事でミスをしたのだ。

恐怖で頭がいっぱいで
仕事のミスも急増していた。

洗脳ってこういうものなんだ。

まず強い恐怖を与えることで
人間という生き物の脳は収縮し考える能力を失う。

僕は完全にこの状態だった。


仕事で少しミスをする度に、
怒号が浴びせられ暴行を加えられる。

そんな日々が怖くて毎日
明日が来ることが怖かった。
真冬...孤独...震え...
冬に入った。

僕は外の駐車場で1人震えていた。

これも社長の命令だ。


普通の人が考えたらなんでそんな
変な命令に従ってんだ?

と思うんだろう。

ただ、僕は恐怖で従うしかない。
背いたら何をされるか分からないから。


真冬の駐車場で1人孤独に
正座している僕を

「なんだあいつは」

という目で見ながら
カップルが通り過ぎる。

もう身も心も限界だ。

恐怖と寒さで体の震えが止まらない。
身体が恐怖に蝕まれる
「しゃ、社長。も、も、申し訳ございません」


別に元から吃音症ではなかったし、
友人や家族と話す時は吃音でもない。


ただ、自分に暴行を加えている
社長と話す時だけは怯えて上手く喋れなくなっていた。

震える。
恐怖に縛られている。
口も脳も上手く動かない。

もうこの時には自分の体を
恐怖が支配するようになっていた。


日に日に恐怖という腫瘍に
身体が蝕(むしば)まれていくのだ。


虚しかった。
ただただ、虚しかった。
目から光が失われる
「お前今月全然利益残してないから
給料は払わん。まじでバカだねー」

残金は10,000円とちょっと。

金もない...
希望もない...

次第に食欲もなくなる。


毎日パスタを1束だけ
食べる生活になっていた。


頬がこけていく。
体重は何日間かで4キロ痩せた。


そんな状況になろうと、
周りに相談できる人も
僕の視野には入っていなかった。

とても孤独を感じた。

寂しい。虚しい。
何もやる気が起きない。


『心が死んだ』


そんな瞬間だった。


身体を動かす気力もなく、
1日中ずっと布団に入っていた。

スマホを触るでもなく
何もない天井をただ、じっと見つめて。
再会。そして、脱出
プルルル、プルルル、

電話だ。


億劫ながらもスマホを手に取り
液晶画面を見る。

「社長」

という表示。


また何か怒号やら脅迫やら
浴びせられるだけだ。と
諦めながら電話に出る。


「はい、」

「おいお前利益もあげてないんだから
責任取るために爪を剥げ。」

「できないんなら家族とかどうなっても知らねえぞ?」


脅迫だ。
いつにも増して酷い。

「あ?返事しろや!」


爪を剥がせ?ヤクザの世界か?
流石にこの命令を飲むことはできない。


もう限界だった。


でも、会社を脱けることは
自分の負けを認めるんじゃないか?というプライドもあった。


洗脳され、自分の意思で
脱出することができなくなっていたのだ。


(誰かの助けを借りなければ)

(誰かに相談しなければ)


LINEを開きスクロールする。
相談できそうな人を探すためだ。


画面をなぞる指が止まった。


昔お世話になった起業家の名前。


この人しかいない!と思い
彼に急いで電話をかけた。

幸いにもすぐに出てくれた。
相談に乗ってくれるらしい。



「お久しぶりです。急に
電話してしまってすみません。」

「全然大丈夫だけど、どうしたの?」

「実は...」


会社で受けていることを
初めて他の人に打ち明けた。


自分が社長に負けたくないという
プライドがあることも正直に話した。


「逃げるでも負けるでもなくて
”新しい道”に進むだけだよ」


この彼の言葉がどれだけ自分の
心を楽にしたか計り知れない。

気づくと涙が頬を伝っている。



感謝を伝え電話を切り
最低限の荷物を手に取る。

もう覚悟はできた。

自分は新しい道に進むのだ。と


事務所兼自宅のドアを開けると、
開放的な世界が広がっていた。

心なしか呼吸がしやすい。


入社から1年半ほど。
僕はやっとこの地獄から抜け出すことができたのだった。
貧困を極める
退社後、家族に事情を話し
実家に居させてもらうことにした。

心身共に疲弊した息子を
家から追い出す親はまあ少ないだろう。


ただ、これを許さない者が
1人だけ居た。


紛れもなく『自分自身』だ。


実家にいつまでも居候するのは情けない。


そんなプライドが邪魔をして、
実家に何ヶ月も居候することを許さないのだ。

ただ、パワハラを受けたことによる
対人恐怖で普通のバイトなどは選択肢にも入らない。


(人と会わなくても稼げる方法を探さないと)


「自宅 副業」と打ち込み検索する。

「物販」
「ブログ」
「コンテンツ販売」

色々出てくる。


でも今の自分には決定的な欠点がある。

「金がない」

ってこと。貯金は3000円。


ネットの波に乗り続けて
行き着いた先は在庫なし初期費用なしの

「コンテンツ販売」だった。
パクリ...パクリ...パクる...
「完全にニートだな」

金はないが時間はある今の状況を
俯瞰して苦笑した。


暖房の熱で溶けた氷で
薄まっていた麦茶を口にふくんだ。

ほんのりと麦の香りが
鼻からスッと抜ける。


人に教わることもできないし、
どうやって稼ごうか。


昔読んだ自己啓発本のようなものに
記してあったフレーズが記憶から掘り起こされる。


「稼ぎたいならまずはとにかくパクれ」


(まずはこれに従ってみるか。)


まずはTwitterでコンテンツ販売を
する人を観察しまくった。

無料プレゼントももらいまくり
そこからインプットしたりもしていた。

見様見真似で文章をリライトしてみたりもした。


とにかく唯一の武器の時間を使い
勉強し、努力した。誰よりも。


似た系統のコンテンツを組み合わせて
自分の言葉に置き換えて

稼ぎやすいと聞いた
ココナラってアプリで売ってみる。


(まだビジネス始めたばっかの
自分の商品が売れるのか...?)


(最初の収益化は困るらしいし
そんなすぐには売れないだろう)


だが、予想に反し
1000円の商品が呆気なく売れた。

「あ、売れた」

呆気なさすぎたが静かに拳を
握り締め静かに喜びをかみしめる。


麦茶が何倍も旨く感じる。


これが初めて自分の商品で
稼いだ瞬間だった。

ラーメン一杯分だが、
とてつもない幸福感に包まれたことを覚えている。
稼ぎ、使い、そして
初収益から何ヶ月経っただろうか。


「単価を上げていけ」


という実績者のアドバイスに従うと

順調に稼ぐ額は増え、
稼ぐ桁も増え、

会社員時代の給料の数倍は
毎月口座に入るようになっていた。


実家を離れ、ビジネスで知り合った仲間と
高い飯を食べたり、高級ホテルに泊まったりした。


とろけるような肉を食べた時は
感動したし、何とも言えない幸福感に浸った。

1泊5万以上する宿に泊まった時は、
スタッフの気遣いレベルに感動した。


周りから見たら成功者なんだろう。


ただ、なんか満たされない。
そんな違和感があった。


「贅沢を言うな!こっちは
生きるだけでも必死なんだ!」


過去の自分にはそう怒られている気もする。


『俺は今幸せなんだ』


何度そう思い込もうとした。


ただ、自分は今している
売上だけに固執したビジネスに
小さくない違和感があった。


はっきり言うと「僕は今幸せではない」
古本屋のおばあちゃんとの出会い
この世の不運を全て吸い込んだ
かのような黒い雨雲が広がる。

何か満たされない僕の心情と
リンクしているようだった。


心に埋まらない穴を抱えた僕は、
今1人京都の街を歩いている。


ふと足を止める。


古本屋だ。


そういえば昔好きだった女の子が
古本屋好きだった。

古本屋は店主によって特色が
違うんだと教えてもらったことがある。

なんて思い出しながら、
店に足を踏み入れる。


「お兄ちゃんごめんよ〜。
今日はもう疲れたから終わり」

奥からおばあちゃんが
出てきて僕に声をかけた。


おばちゃんではない。
”おばあちゃん”の歳だ。


「あ、そうなんですね!残念です
片付け手伝いましょうか?」

「いやいや大丈夫よ〜ありがとう」

「じゃあまた来ますね!」


そんな掛け合いをしてるうちに
おばあちゃんが向かいの商店街を見ながら


「主人が亡くなって継いだけど私も歳だし
次来るときにはもう店閉じてるかもしれない。

今は儲けじゃなくて古本を仕入れる時の
駆け引きが”楽しくて”やってるだけだから」


優しい笑みをこぼしながら
本当に楽しそうに僕に語りかけた。


よくネットで見かける起業家のような
熱いエネルギー満載の言葉ではなかったが、


言動が一致した発言に痺れた。
この生き方に本当に憧れた。

色んな稼いでる起業家、経営者に
会ってきたがここまで生き方に憧れたことはなかった。


確かにこの思考のおばあちゃんは
資本主義的に強者にはなれないだろう。

資本主義に従ってお金を追う
生き方も素敵だとは思う。


でも僕は歳をとっても幸せそうに働きながら
生きるおばあちゃんのその姿に心を動かされたのだ。


今の自分はどうだ?
このビジネス楽しんでるか?
自分を自由に表現できているか?

いや、自信を持って答えられない。


そこだ。
モヤモヤの正体はこれだ。


やっと気づけた。
進むべき道を見つけられた。
スッと心が軽くなった気がした。
ついに...決意
”中上級者向け”に
”高単価”で販売するビジネス。

ゴリゴリに型どおり組んだ
マーケティング施策


良い悪いとかではない。

ここに自分が違和感を抱えていた。


「いかに高く売れるか?」という
業界の常識的な考え方が嫌いだったのだ。

「売れるから」という理由で
自分の価値観に反する商品を売ることが嫌いだったのだ。





それから「お金」より優先したい
自分の主張を元に発信するようになった。

ライティングも型どおりではなく、
自分の好きな口調で。描くように書いた。

お金のために塞ぎ込んでいた
自分の心の声を解放することができるようになった。

今、僕は収入は増えていないが、
あの稼いでも満たされなかった過去とは
比べられないほど充実している。

「幸せ」を感じられるようになったんだろう。






そこから数週間...



自分の軸を持ち、納得いくビジネスが
できるようになっていた。

毎日満たされている。
制限なく自由に言いたいことを言い
それを受け入れてもらえている。

そんな充足した精神状態で
Twitterを見る。情報の波をスクロールする指が止まり無意識に呟く。


「この人の発信熱意ないな。自分の価値観とマッチしてないんだろう...」


自分が稼いでも満たされていない時は、
こんなことを感じたことはなかった。


「この人は稼いでそう。だから導線を見てみよう」稼ぐことに固執しこればかりだったからだ。


でも今見てみると虚無感がありそうな、
または将来虚無感を感じるであろう発信者であふれていた。




そんな殺伐とした業界を見ると
色んな想いが湧き出てくる。


お金というアイテムに固執することで、
満たされない時間を過ごす人を減らしたい。



自分の思考やアイデアを共有しながら、
色んな価値観やアイデアに触れながら、
”幸福のための”ビジネスを見つけてもらいたい。


そんな仲間を増やしていきたい。


綺麗事ではなく本気でそう思った。
そして文字通り雲1つない眩しい空を見上げ決意した。

作ろう。そんなコミュニティを。
最初からうまくいかないかもしれない
「コミュニティ運営は難しいよ」
「コンテンツ売る方が楽だよ」


優秀な先輩マーケッターの方々に
何度もそう言われた。


でもそんなことは関係ない。


僕は”幸福になるため”のビジネスは、
「アート」に近いと思っている。


”売れるから”だけに捉われず
自分の感情を思うがままに描いていく。


もちろん失敗もある。

でもその度に新たなキャンバスを用意し
再び自由のままに絵を描き始める。

それが楽しいし、
だからこそ続けられる。


こんな感覚だ。


だから、この一般的には
セールスレターと呼ばれるものも

ただの読み物のように描いている。
そっちの方が僕が楽しいからだ。


ビジネスを学べる以外にも、



「僕の思考やそれを小説風に描いた
コンテンツを随時共有していきたい」

「皆それぞれでアイデアを出して、
それを組み合わせて個々の導線を構築したい」

「様々な価値観を否定せずいろんな価値観を
受け入れられるメンバーを集めたい」

「参加者それぞれの得意を生かして
コミュニティ内で悩みが解決できるようにしたい」

「色んな人の価値観やアイデアに触れ、
自分の主張や夢を見つけて虚無から解放させたい」


ビジネスを学ぶだけではなく、
そんなコミュニティにしたい。


書いてると想像が広がりワクワクしてくる。最高。



1匹では弱小な狼も、

多様な価値観、強みを持つ者が集まり、
様々な人やアイデアに触れることで
『自分にとっての正解』が見つかり、
強大な力を発揮することができる。

まだ力がないなら、
個で戦う必要はない。

1人で自分と孤独の中向き合い
主張や特性が見えないなら、
個で見つける必要はない。

集団で、他の人と協力すればいい。



『百匹狼』、『千匹狼』、『万匹狼』と
増やしていったら...と考えるととてもワクワクする。


色んな人が集まることでできることを
どんどん増やしていく、そんなコミュニティを
共に創ってくれる仲間が増えれば嬉しい。


そん妄想を膨らめながら、
ヤマムラという1人の人間は今日を歩いている。

今日という『最高に満たされた1日』を。
さいごに
ここまで読んでいただき、
ありがとうございます!


僕自身ビジネス系の情報を
出すことに抵抗がないので、

そちらも隠すことなく
バンバン出していきます。


ただ、それ以外にも


僕の
思考を共有したり、
アイデアを出し合ったり、

第三者視点で添削をしあったり、
(特に思考は貴重です)


他にも、色んな価値観の人と関わる
ことで「これは共感だな」「これは違うな」と

自分の主張を見つけられたり、

その結果「なんか違うな...」という
”違和感”による
虚無から解放されたり、

とコンテンツ以外に
強みを見出したコミュニティに
していきたいと思っています。


”していきたい”という表現を
している理由は、

コミュニティは僕だけでは
作ることができないからです。


参加者の皆さんの力を借りながら、
一緒に創ることができればなと思っています。


ビジネスだけに限らず
『色んな価値観を受け入れてくれる場所』
としての役割も将来的に果たせれば嬉しいです。

『〇〇しろ!』のように型通りの行動を
強制することはしないのでご安心ください。
(コミュニティで積極的に発言しなくても全然構いません)


価格は
月2,980円です。
会社員や大学生でも毎日100円節約すれば
参加できる金額で参加できるようにしました。
(退会もいつでもできます)


また、このコミュニティ参加者の
全員に
”アフィリエイト権利”
特典として付けています。


1件の成約につき『1,200円/月』
報酬を手にすることができるようにしました。

単発ではなく成約者が継続する限り

永続的な報酬です。

是非こちらの特典で成約を決めて
文字通り
不労所得を手にしていただければと思います。


では、一緒にワクワクできる発信をしながら
人生を歩んでいきましょう!

このコミュニティ『百匹狼』を
その一歩目にでもしてもらえたら幸せです。


質問があればこちらへ


質問受付LINE


 
【コミュニティ詳細】

<コンテンツ内容>

・「なんか違う...」という虚無からの解放
・夏ローンチ予定の情報発信における”演技力”
・人の心を掌握する扇動術(悪用厳禁)
・3つのNOTを突破するライティング
・界隈で初めて提唱した7つのポジショニング
・認知ゼロから見込み客を集客する方法
・自由に自分を表現するコンセプトメイク
・非稼ぐ系プロモーションの全貌
・貧富の差を拡大させる思考の真実
・型から外れた面白い文章を書く方法
・自殺した後に待っている世界とは
etc...

この辺りの情報に出し惜しみする
感情が1ミリもないので要望あれば
バンバン追加コンテンツ作ります。
(コンテンツは随時更新するので長期で在籍してくれる方が得になるよう設計しています)

 
<コミュニティ特典>

・コミュニティアフィリ権利
(成約すれば1件につき
1,200円/月の継続報酬
→発信はしてるorしようとしてるけど「なんか違う」という違和感を抱えている方に広めてあげてください
・様々な価値観の人が集う強みやアイデア発掘部屋への招待
・ヤマムラがリアルタイムで執筆していく
小説風noteの限定公開
・ヤマムラの思考を随時継承
 
<価格>

月2,980円(カード決済のみ)
 
<返金について>

情報という商品の特性上返金はしておりません。
ご了承いただいた方のみご参加ください。
 
<退会について>

会員サイトよりいつでも可能です。



アートのように、自由に、
自分のビジネスを描くことで
理想の生活を手に入れましょう!

このコミュニティで様々な価値観や
アイデアに触れてあなた自身の主張や
正解を見つけてもらえれば嬉しいです。